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東京2020を知る
2019/07/18

東京2020大会の選手村では、どんな食事が提供されるの?

東京2020大会には、選手をはじめ、メディア関係者、観客など、世界中からさまざまな食文化を持った方々が、大勢来日します。そのため、内閣官房や関係省庁は東京2020大会を「日本食・食文化の素晴らしさを世界に発信する絶好の機会」と捉えて、東京2020組織委員会が大会での飲食の提供に大きな力を注いでいます。

そこで今回は、選手村で提供される食事の特徴や、使われる農作物の安全基準など「オリンピックとパラリンピックの食」について詳しくご紹介します。

選手村で提供される食事とは?

選手村は大会期間中、“選手の家”となる重要な場所。選手が自国にいるのと同様のコンディションを維持できる環境を整えるためには、食事への配慮が欠かせません。

選手村で提供される食事は、食品衛生面や栄養面といった基本的なことはもちろん、アレルギー表示や、食習慣や宗教上の制約などの多様性にも配慮されています。

また、競技の特性によって、選手に必要な摂取カロリーや栄養素が異なるため、さまざまな選手のニーズに応え、飽きがこないようなメニュー展開など、多くの工夫を行う必要があります。

過去の平昌2018冬季大会では、韓国料理をはじめとするアジア料理各種や宗教に配慮したハラールフードなど、豊富なメニューが提供されていました。またリオ2016大会では、ブラジル料理、ワールドフレーバー、アジア・インディア、ハラール、ピザ・パスタ、サラダ・デザートの6つのゾーンで食事が可能に。

東京2020大会では、日本食以外にも、世界の代表的な料理が多数用意されるそうです。どのようなメニューになるのか楽しみですね。

参考:東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会「平昌2018冬季大会における飲食提供レポート」「リオ2016大会における飲食提供レポート

さまざまな国や地域の文化・宗教などに配慮した「対応食」

選手村では、文化的・宗教的な多様性に配慮するため、対象となる選手向けの「対応食」が提供されます。では、どのような食事があるのでしょうか。世界的に有名な対応食である「ハラールフード」を見てみましょう。

■ハラールフード

「ハラール(ハラル)」とは、イスラム教の教えに従った戒律で、「許された」、「合法の」という意味を持ちます。よって、ハラールフードとは、イスラム教徒(ムスリム)が「食べてもよいもの」となります。全面的に禁じられているのは、主に「豚肉」と「アルコール」。ただし、そのものを食べなければよいということではなく、下記のような項目の食べ物・飲み物も禁止されています。
・豚肉エキスが含まれる調味料や出汁の入ったスープ
・豚を調理した道具を使って調理された他の食材
・アルコールが含まれる保存料、みりんなどの調味料
また、宗派、国および地域、個人によって詳細の解釈が異なるので、細心の注意が必要です。

オリンピックとパラリンピックでは、宗教上の規定に沿った「対応食」の準備が必要不可欠。また、その他にもアレルギーやベジタリアン(菜食主義)といった個々の状況に対応できるよう、掲示物などにより、食品の適切な情報提供を行う体制の整備が進められています。

日本の野菜が使えない!?農産物の「GAP認証」について

選手を支える「食」ですが、東京2020大会で提供される食材に、厳しい調達基準が設けられていることをご存知でしょうか。農産物に関しては、農業の持続可能性も評価されるため、「GAP認証」が一つの基準として注目されています。では、この「GAP認証」とは、どんなものなのでしょうか。簡単に説明します。

「GAP」とは、「Good Agricultural Practice」の略で、直訳すると「良い農業の取り組み」となります。農林水産省によれば、「農業において、食品安全、環境保全、労働安全等の持続可能性を確保するための生産工程管理の取り組み」を指します。

この「GAP認証」を受ければ、「生産工程を適切に管理し、安心・安全な農産物であることが認められている」、つまり「品質の良い農産物であることが認められている」ということになります。今回の東京2020大会では、国際認証の「グローバルG.A.P」や日本独自の認証「JGAP」などの基準を満たすことが、“持続可能性に配慮している”ことを証明するひとつの手法とされているのです。

しかし、「GAP認証」の取得には手間や管理コストがかかるため、日本での認証取得率が低く、「せっかくの国内開催にも関わらず、選手村で提供する食材のほとんどが外国産になってしまうのでは?」といった懸念が広がっていました。

そこで、2018年4月から、東京都内の農産物に対して「東京都GAP認証制度」が開始されました。農林水産省の「農業生産工程管理(GAP)の共通基盤に関するガイドライン」の要件を満たすことで、持続可能性に配慮した農産物であることが証明でき、東京2020大会への食材の提供が可能となるのです。このように、より「GAP認証」を受けやすい体制を整えるなど、国産食材の提供に向けた取り組みは現在も続いています。

ユネスコ無形文化遺産にも登録された「和食文化」は、どう取り入れられる?

選手のコンディション維持のため、それぞれの意向に沿った食事を提供するのはもちろんですが、東京2020大会は、前述した通り「日本食・食文化の素晴らしさを世界に発信する絶好の機会」でもあります。和食や日本の食文化の素晴らしさを、どんな場所でどう織り交ぜるかは大きな課題とも言われています。

2019年5月現在において詳細は未定ですが、和食をベースにしながら、食べ慣れていない海外の方々にも受け入れやすいように調理法も工夫し、食における日本流の「おもてなし」を提供する方針と言われています。

また、大会関係施設外での日本食・食文化の発信も予定していて、事前キャンプなどを行うホストタウンとなる自治体においても、日本食・食文化をPRすることなどが提案されています。

東京2020大会でますます注目を浴びる日本食!

東京2020大会の会場では、各種競技観戦とともに、さらに魅力を増していく日本の食文化を大いに楽しめることでしょう。食のグローバル化が進むことで、世界的な和食人気が加速したり、海外の食文化と融合して新しい和食のスタイルが確立されたりと、私たち日本人にとっても、和食や日本の食文化の良さを再認識する場となるかもしれません。今後は、日本の食文化を東京2020大会のポジティブなレガシー(遺産)とするための取り組みにも注目していきたいですね。