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東京2020を知る
2019/08/13

全ての人にやさしい社会へ。2020年に向け進むバリアフリー化とユニバーサルデザインについて

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(以下、東京2020大会)開催に向けて、日本各地でバリアフリー化が進み、公共施設・交通インフラを整備するとともに、「心のバリアフリー」を推進する動きも高まっています。

それと同時に、「ユニバーサルデザイン」という言葉にも注目が集まっています。みなさんは、「バリアフリー」と「ユニバーサルデザイン」について、それぞれ説明ができるでしょうか?今回は、これらの言葉の意味とともに、東京2020大会に向けてどのような取り組みが行われているかについて、ご紹介します。

東京2020大会に向けて目指す「すべての人にやさしい社会」

東京2020大会の基本コンセプトは、「すべての人が自己ベストを目指し(全員が自己ベスト)」、「一人ひとりが互いを認め合い(多様性と調和)」、「それらを未来につなげる(未来への継承)」の3つ。

世界中からあらゆる人々が集う東京2020大会開催をきっかけとして、ともに支え合い、多様な個人の能力が発揮できる社会を実現し、未来へ継承していくことが期待されています。

関連記事『東京2020大会で働くことを通して、一人ひとりにとっての「レガシー」を創ろう

障壁をなくすための「バリアフリー」

「バリアフリー」と「ユニバーサルデザイン」、なんとなくはイメージできるけれど、2つの違いが分からないという方も多いのではないでしょうか。まずは、「バリアフリー」についてご紹介します。

もともとバリアフリーとは、障がいのある方にとって、社会生活上で障壁(バリア)となるものを除去するという意味。段差などの物理的障壁の除去に加え、障がい者の社会参加を困難にしている制度や、社会的・心理的なあらゆる障壁の除去という広い意味でも用いられることがあります。なお、バリアフリーにおける障壁とは、大きく分けて4つに分類されます。

① 物理的バリア

公共交通機関や道路、建物などで、利用者に困難をもたらす障壁を意味します。これを解消するための対策として、視覚障がい者のための誘導用ブロック、多機能トイレ、スロープなどが挙げられます。2016年度末の東京都内の鉄道駅のバリアフリー化の進捗状況をみると、「エレベーター等による段差解消の整備(92.8%)」、「視覚障がい者誘導用ブロックの設置(99.6%)」など、高い設置率となっています。

② 制度的バリア

制度的バリアとは、障がいのある方が能力以前の段階で、機会の均等を奪われている構造のことを指します。たとえば、盲導犬を連れての入店を断られた、などのケースが挙げられます。

③ 文化情報面バリア

情報伝達の方法が不十分であるがゆえに、障がいのある方などが必要な情報を得られないことを意味します。たとえば、一見便利なタッチパネルは、視覚障がい者にとっては難しい操作になってしまっています。また、電車内における車内アナウンスは、聴覚障がい者には届きません。このようなケースが「文化情報面バリア」に該当します。

また、近年世界的に問題視されているのが「デジタル・ディバイド」と呼ばれる「情報格差」です。今やインターネットは、世界中で生活に欠かせないインフラへと成長を遂げましたが、その恩恵を受けられない人々も存在します。このように、情報通信技術を利用できる人と利用できない人の間に生じる格差を、「デジタル・ディバイド」と言います。

④ 意識上のバリア

さまざまな障壁に対する無理解、無関心によって障がいのある人を受け入れないことを、「意識上のバリア」と呼びます。たとえば、道路の点字ブロック上に自転車を停めるなどは、よくあるケース。障がいのある人に対する無理解、無関心がこのような行動につながってしまいます。

誰もが使いやすいよう計算された「ユニバーサルデザイン」

「バリアフリー」が、障壁を除去するという考え方であるのに対し、「ユニバーサルデザイン」は、障がいの有無や年齢、性別、人種などに関わらず、多様な人が利用しやすいように、はじめから設計された「全ての人にやさしいデザイン」を意味します。

新たな障壁が生じないよう、あらかじめ誰もが使いやすいように製品・建物・都市空間をデザインしていこうという考え方で、誰が見てもわかりやすい標識や、車いすでも通れる幅の広い改札、センサー式の蛇口などがこれに該当します。

2018年には、東京2020大会を見据えた「バリアフリー法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)」の改正も行われました。このように、東京2020大会をきっかけに共生社会の実現に向けて、国や各自治体が一体となり、バリアフリー、ユニバーサルデザイン両方の取り組みを推進・実施しています。

知って行動を起こす「心のバリアフリー」

バリアフリーには、一人ひとりが多様な人のことを思いやる「心のバリアフリー」という視点も欠かせません。それは、障壁を感じている人の身になって考え、行動を起こすこと。

たとえば、「車いすに乗る人が、高い位置にあるエレベーターのボタンを押せずに困っていた」「赤ちゃんを抱っこしながらベビーカーを抱えて、階段を下りるお母さんがいた」など、自分の周りに障壁を感じている人が居ないか、見渡してみてください。そして、自分にできることがあれば、積極的に手助けをしましょう。そういった方々に対して、どんな配慮をすれば良いか、どんなことができるのかを考えることが大切です。

なお、2020年以降に順次実施される学習指導要領改訂において、すべての子どもたちに「心のバリアフリー」を伝える授業や、教科書の内容を充実させることが決まっています。また、企業向けに研修プログラムの指導も行われるなど、国をあげて、「心のバリアフリー」の普及に力を入れています。

全ての人がバリアを感じない社会の実現を目指して

東京1964大会では、パラリンピック競技大会の前身となる「国際ストーク・マンデビル大会」が開催されました。

この大会では、「Paraplegia(対まひ者)」の「Olympic」=「Paralympic」という発想から、はじめて「パラリンピック」という愛称が使われ、日本においても、障がいを持つ方々の社会活動参画を促す、大きなきっかけになりました。

障がいの有無だけでなく、国籍、性別、年齢を問わず、すべての方が障壁を感じない社会に向けて、東京2020大会は、さらに大きな一歩を踏み出すきっかけとなることでしょう。みなさんも、身近にある「バリアフリー」や「ユニバーサルデザイン」について意識してみてくださいね。

参考:公益財団法人日本パラリンピック委員会「パラリンピックとは
    公益財団法人日本パラリンピック委員会「大会ビジョン 3つの基本コンセプト
    総務省「バリアフリーとユニバーサルデザイン